雨の終わり、連休のあと

静かな雨が
カーテン越しに世界を淡く塗り替える

ざわめきも歓声も
もう遠く、たたまれたレジャーシートのように

この連休
僕は旅に出なかった
万博にも、渋滞にも、計画にも背を向けて
ただ、机と本と、少しの仕事のなかに
静けさを見つけていた

ページをめくる指に
ひとつ季節が終わっていく
たとえば 新緑の匂いも あの光の眩しさも
ほんとうに手のひらには残らない

けれど
この雨がすこし止んだなら
また明日へと 靴をはく

そう思えるのは
静かに過ぎた日々のおかげかもしれない

読んだ本 夏目漱石『こころ』、ルソー『社会契約論』

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